0.セットアップ
前提: VS Code および Node.js がインストール済みであること
このドキュメントのゴール
Section titled “このドキュメントのゴール”このドキュメントを終えると、以下ができるようになります。
- VS Code のターミナルを開き、コマンドを実行できる
- 作業フォルダを作成し、VS Code で開ける
- JavaScript のファイルを作成し、
nodeコマンドで実行して結果を確認できる
1. 実行環境の確認
Section titled “1. 実行環境の確認”本講義では、JavaScript というプログラミング言語を使ってプログラムを書きます。書いたプログラムは Node.js というソフトウェアを使って実行します。
プログラムは人間が読める言葉(JavaScript)で書かれていますが、コンピュータはそのままでは理解できません。Node.js が間に入って、JavaScript を読み取り、コンピュータが実行できる形に変換してくれます。
ここでは、Node.js が正しくインストールされていることを確認します。
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ターミナルを開く
VS Code の画面下部にある ターミナル を開いてください。メニューから「ターミナル → 新しいターミナル」を選択するか、キーボードで `Ctrl + “ を押します。
ターミナルとは、コンピュータに対してコマンド(命令文)を入力して操作するための画面です。マウスでクリックする代わりに、文字を入力して指示を出します。
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Node.js の確認
ターミナルが開いたら、以下のコマンドを入力して Enter キーを押してください。
Terminal window node --versionv20.18.0のようにバージョン番号が表示されれば、Node.js は正常にインストールされています。
2. 作業フォルダの準備
Section titled “2. 作業フォルダの準備”本講義で書くプログラムは、1つのフォルダにまとめて管理します。ここではそのフォルダを作成し、VS Code で開きます。
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フォルダの作成
ターミナルで以下の2つのコマンドを順に実行してください。
Terminal window mkdir js-practicecd js-practice1行目の
mkdir js-practiceは、js-practiceという名前のフォルダを作るコマンドです(mkdirは「make directory」の略です)。→ コマンドリファレンス: mkdir2行目の
cd js-practiceは、作成したフォルダの中に移動するコマンドです(cdは「change directory」の略です)。ターミナルでは、今いる場所(フォルダ)を基準にファイルを操作します。フォルダを作っただけではまだ外にいるので、cdで中に入る必要があります。→ コマンドリファレンス: cd -
VS Code でフォルダを開く
VS Code のメニューから「ファイル → フォルダーを開く」を選択し、今作った
js-practiceフォルダを開いてください。以降、すべてのプログラムはこのフォルダの中に作成していきます。
3. はじめてのプログラム
Section titled “3. はじめてのプログラム”JavaScript のファイルを作成し、ターミナルから実行して結果を確認する流れを学びます。この流れは研修全体を通して使います。
3-1. プログラムを書いて実行する
Section titled “3-1. プログラムを書いて実行する”VS Code の左側にあるファイル一覧の領域で右クリックし、「新しいファイル」を選択して hello.js という名前のファイルを作成してください。.js は JavaScript のファイルであることを示す拡張子です。たとえば .txt がテキストファイルを表すのと同じように、.js は「このファイルには JavaScript のプログラムが書かれている」ということを示します。
hello.js に以下の1行を記述してください。
console.log("Hello, World!");ファイルを保存(Ctrl + S)したら、ターミナルで以下のコマンドを実行します。
node hello.jsHello, World!画面に Hello, World! と表示されましたか? これがプログラミングの第一歩です。
3-2. 今やったことの整理
Section titled “3-2. 今やったことの整理”ここで起きたことを順に追います。
hello.jsというファイルにプログラムを書いた- ターミナルで
node hello.jsと入力して、Node.js に「このファイルを実行してほしい」と伝えた - Node.js がファイルを開き、中に書かれている
console.log("Hello, World!")という命令を見つけた - Node.js がその命令を実行し、
Hello, World!をターミナルに表示した
3-3. console.log() について
Section titled “3-3. console.log() について”console.log() は、括弧の中に書いた値を画面(ターミナル)に出力する命令です。
console.log("おはようございます");console.log(100);console.log(3.14);おはようございます1003.14文字だけでなく数値も出力できます。プログラムを書いていると「この時点で値はいくつになっているのか?」「ここまで正しく動いているか?」を確認したい場面がよくあります。そのとき console.log() で値を出力して確認します。
console.log(100 + 200);console.log(100 * 3);300300同じ 300 でも、足し算の結果と掛け算の結果です。このように console.log() で計算結果を出力すれば、プログラムが正しく動いているかを1行ずつ確かめられます。console.log() は「今、何が起きているか」を目で見るための道具です。この先の学習で頻繁に使うので、書き方に慣れてください。
3-4. 複数行のプログラム
Section titled “3-4. 複数行のプログラム”プログラムは上から下へ、1行ずつ順番に実行されます。multi.js を作成して、以下を記述・実行してください。
console.log("1行目");console.log("2行目");console.log("3行目");1行目2行目3行目出力を見ると、書いた順番の通りに表示されています。2行目が先に出力されたり、3行目が飛ばされたりすることはありません。
ではこの順番を入れ替えるとどうなるでしょうか。
console.log("3行目");console.log("1行目");console.log("2行目");3行目1行目2行目当然ですが、書いた順番の通りに出力されます。プログラムは「1行目」「2行目」という文字の意味を理解しているわけではなく、上から順に処理しているだけです。
3-5. エラーが出たら
Section titled “3-5. エラーが出たら”プログラムに間違いがあると、Node.js はエラーメッセージを表示して停止します。試しに、わざと間違ったプログラムを書いてみましょう。error-test.js を作成してください。
console.log("Hello, World!"閉じ括弧 ) を書き忘れています。実行すると以下のようなエラーが表示されます。
SyntaxError: missing ) after argument listSyntaxError は「文法の間違い」を意味します。エラーメッセージを読むと「引数リストの後に ) がない」と書かれています。つまり Node.js は「ここに ) があるはずなのに見つからなかった」と教えてくれています。
閉じ括弧を追加して修正し、再度実行すると正常に動きます。
console.log("Hello, World!");エラーが出ても慌てる必要はありません。エラーメッセージを読んで、該当箇所を修正すれば問題ありません。プログラミングではエラーは日常的に発生するものです。
3-6. コメント
Section titled “3-6. コメント”プログラムの中で // と書くと、そこから行末までは コメント として扱われ、実行時に無視されます。
// 計算の途中経過を確認するconsole.log(100 + 200); // 300コメントはプログラムの動作に影響しません。コードの意図を補足したり、一時的にコードを無効化したりするために使います。この先のドキュメントでは、コード例の中に // 結果 のような形でコメントが登場します。